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古民家をよみがえらせる室内気候

2023.08.31 | テーマ別特集

古民家改修でのPS HRヒータ事例をご紹介します。

「寒くて不便」から「暖かく快適」な古民家へ

『断熱性能が低く、室内の熱が外に逃げやすい古民家。「寒くて不便」などの理由から多くの古民家が取り壊される危機に瀕しています。それらを救うには、伝統的な美しさを復元するとともに、断熱性と気密性を高め、少ないエネルギーで熱をデザインすることです。暖かく息を吹き返した美しい空間で快適にずっと暮らすこと。それは地球への負荷を抑える事にもつながります。』このように語るのは多くの古民家の復権を手掛ける建築家の安井妙子様。

PS HRヒータの柔らかな放射によって古民家が抱える「寒い」という欠点を解消し、「寒く手不便な古民家」を「暖かくて快適な古民家」に生まれ変わらせた事例を仙台市より2件ご紹介いたします。

取り壊しの危機に瀕した古民家をよみがえらせる

荒井家の縁側に設置されたPS HRヒータ 縁側に設置されたヒータの放射イメージ
▲ 縁側を暖めることで室内の表面温度を上げ、冬でも安定した暖かさを実現
荒井家
地域: 宮城県仙台市
建築時期: 明治5年(1872年)
改修時期: 2002年

仙台市郊外の荒井家は明治5年の町屋でしたが、移築して復元することで取り壊しの危機を脱しました。古民家の「寒さ」を解消するために放射暖房PS HRヒータが採用され、建物自体も断熱・気密改修が行われました。小さな熱源と連続運転による最小のエネルギーで、外の気候に合わせて室内の環境がゆるやかに変動します。取り壊される予定だった古民家が、放射暖房PS HRヒータによって、人が快適に過ごせる空間へとよみがえりました。

荒井様ご夫妻からは「前に住んでいた家は寒く、いくら暖房をつけても暖まらなかったのですが、今の家はどこにいても暖かいです。その存在を忘れてしまうほど快適です。」との声を頂きました。

心地よい暖かさで満たされ登録有形文化財へ

鳥山米穀店" 鳥山米穀店玄関
鳥山米穀店
地域: 宮城県仙台市
建築時期: 天保7年(1836年)
改修時期: 2008年

鳥山米穀店は1836年創業の老舗米屋です。仙台の発展に伴い周囲が高層化する中、店主の鳥山様はこの建物を残す選択をし、2008年に改修を行いました。東北の厳しい冷気にさらされ、凍る様に寒かった鳥山米穀店。放射暖房PS HRヒータを導入した事で、どこにいても心地よい「暖かさ」に満たされた快適な空間に生まれ変わりました。そして2020年8月17日、鳥山米穀店は登録有形文化財に登録されました。

「暖かく、快適で住みやすいのでとても助かっています。やはりこの良さは説明だけでは伝わりきらないですね。実際に住んでみるとその良さを身をもって実感します。」

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